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SPECIAL FEATURES 013

津波の河川遡上に対する防災対策

概要

政府(中央防災会議)は、今後高い確率で想定されている大規模地震、『東海地震』、『東南海・南海地震』、『首都直下地震』、『日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震』に対して専門調査会を設置し、調査・研究を行っています。
これらの地震は発生後直ちに津波が来襲してくる場合があるため、津波の遡上が想定される河川については、適切な津波外力を設定し、これに基づき水門・樋門・堰などの河川構造物や公園・広場などの高水敷施設の被害想定をあらかじめ実施し、河川管理者のとるべき行動を防災業務計画等で規定しておく必要があります。 

提供サービス/技術内容

【津波河川遡上高の予測】
浅水長波理論に基づく、1次元または2次元の津波遡上解析を実施し、最高津波高の縦断分布や到達時間を定量的に求めます。
【河川施設の被害想定】
①河川堤防高と津波の遡上高の比較から、堤内地家屋等の浸水被害を予測します。
②水門・樋門・樋管等の背後地盤高と津波の遡上高の比較、津波到達時間と施設の操作時間の比較により、背後地の浸水被害を予測します。
③水門・樋門・堰の構造に対する津波波力による応力照査を行い、被害を予測します。
④河川敷内の公園・広場などの浸水深や到達時間などから利用者避難の可否を予測します。
⑤その他、橋梁等許可工作物や船舶の舟運に対する被害を予測します。
【被害想定結果に基づく対策の検討】
個々の被害想定結果に対して、ハード・ソフト両面から対策の検討を行います。例えば、河口堰を開けておくか閉めておくかの判断は、閉めた場合に堰が津波波力により損傷を受けないための補強費用と、開けた場合の上流への塩水被害などを比較し、最適な操作判断を示します。
【防災計画の検討】
検討結果を、防災業務計画書、支部運営要領、災害対応マニュアル等に反映させます。

主要実績

二層流モデルによる非地震性津波発生モデル研究(電源開発株式会社)
地震津波による道路施設被害想定・津波対策計画検討(国土技術政策総合研究所)
海岸域津波対策検討(国土技術政策総合研究所)
大間原子力発電所津波調査解析・安全審査対応(電源開発株式会社)
北上川・鳴瀬川津波遡上解析(東北地方整備局北上川下流河川事務所)
阿武隈川・名取川及び直轄海岸津波解析検討(東北地方整備局仙台河川国道事務所)
泊発電所津波総合解析(北海道電力株式会社)
東通原子力発電所、女川原子力発電所津波解析(東北電力株式会社)
中部新国際空港津波調査(旧運輸省)

河川施設と津波高の関係

河川施設と津波高の関係

津波災害対応マニュアル(案)

津波災害対応マニュアル(案)

津波防災計画の検討

津波防災計画の検討

プロジェクト一覧
実績一覧