2014年11月22日長野県北部の地震 2014年11月22日22時08分に発生した長野県北部の地震(M6.7)に関する情報 |
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2014. 12. 1 郡谷順英・小俣雅志・渋谷典幸 |
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■調査の目的 | ||||
2014年11月22日22時08分に発生した長野県北部の地震(M6.7)における地表地震断層の地表変状の分布範囲と変位量分布の確認を行いました(11月23,24日および29,30日). | ||||
■地震の概要(気象庁発表) | ||||
発生日時 | 11月22日22時08分 | |||
マグニチュード | 6.7 | |||
場所および深さ | 長野県北部、深さ約5km | |||
発震機構等 | 西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型 | |||
震度 | 【最大震度6弱】長野県長野市(ながのし)、小谷村(おたりむら)、小川村(おがわむら)で震度6弱、長野県白馬村(はくばむら)、信濃町(しなのまち)で震度5強を観測したほか、中部地方を中心に、東北地方から中国地方の一部にかけて震度5弱~1を観測しました。 | |||
■調査結果概要 | ||||
平成26年11月22日22時08分頃,長野県北部でマグニチュード(M)6.7(気象庁暫定値),震源の深さ5kmの地震が発生しました. この地震は西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型の地震であり(気象庁,2014,防災科研,2014),この地震にともなう地表地震断層として神城断層に沿って地表地震断層が確認されました. 当社では11月23,24日・29,30日に現地調査を実施して,地表変状の分布範囲と変位量分布の確認を行ないました.その調査結果と確認位置について写真を中心にして報告します. ・地表変状は白馬村城山付近から白馬村・大町市境界部付近の長さ11kmで確認されました. ・白馬村城山では南東側上がりで最大変位量約80cmに達していることが確認されました. ・城山の東側(Loc001)では道路および水田に南側上がりの変位・撓曲が確認され,これらの南側約130m付近の道路,水田(Loc003~006)で北側上がりの撓曲変形が確認されました. ・白馬村大出では国道406号線を横断する東上がり変状が確認されました(Loc020). ・JR大糸線白馬駅東側の体育館の東側で水田の撓曲変形や路盤の短縮変形が確認されました(Loc023~029).Loc029より南側では明瞭な地表変位は確認できませんでした. ・JR大糸線飯森駅の東約200m付近(Loc030~034)で水田や路盤に東側上がり,鉛直変位20~40cmの撓曲変形が約600mにわたり確認されました. ・国道148号線沿いの神城郵便局の東400m付近の水田(Loc035)において北東側上がりの撓曲変形が確認されました. ・白馬村堀之内集落の南側(Loc037)において道路の変状が確認され,道路の北側にある水田は東側上がりの撓曲変形が確認されました. ・国道148号線の白馬村・大町市境界付近(Loc038)で道路路盤に3cmの段差が生じており,路肩の柵に短縮変形が生じていました. ・姫川・松川合流点より南側の姫川左岸の水田(Loc013~016)では約600mにわたり断続的に北西側上がりで鉛直変位20~30cmの撓曲変形が確認されました. ※1撓曲変形(とうきょくへんけい):地表面が緩やかな坂のように変形する変状 ※2短縮変形(たんしゅくへんけい):水平方向に縮まる変形 |
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日本活断層学会 | ||||
日本活断層学会 災害委員会 2014年11月22日22時08分に発生した長野県北部の地震(Mj6.7)に関する情報 |